現役栄養士インタビュー(5) 栄養士として働くやりがいと目標

現役栄養士インタビュー(5) 栄養士として働くやりがいと目標

現役栄養士インタビュー

大阪栄養士ナビのインタビュー第二弾をお届けします。
最終回となる今回は、栄養士として働くやりがいと今後の目標について伺いました。
また、これから栄養士を目指す方に向けてのメッセージをお伝えします。

Y様インタビュー第5回:栄養士として働くやりがいと目標

―――栄養士の仕事でやりがいを感じる時はありますか?

一番のやりがいは、食べた人が笑顔で「おいしい」と言ってくれることです。食事って、やっぱり「おいしい」と思うことが一番大切だと思うんですよね。一生懸命悩んで作ったメニューが「おいしい」って言ってもらえると、本当にうれしくてたまりません。栄養士をしていてよかった!って思う瞬間ですね。

―――栄養士として気を付けていることはありますか?

私はできるだけ食事時間に顔を出すようにしています。
高齢者の方の食べている姿を見て、「この方はこのメニューが好きなんだ」とか「この方は歯が弱くて硬いものは苦手だな」とか、色々な情報を得ることができるんですよね。
次の献立作りの際にとても役立つので、一人一人の様子を見て回るようにしています。

それに、高齢者の方とコミュニケーションを取るというのも栄養士の大事な役割だと思っているんです。
一人一人の意見に耳を傾けて、皆がおいしいと思える食事を提供していきたいです。

バイキング形式で特別メニューを提供。
初の試みが大成功!

―――仕事中に起こった印象的なエピソードがあれば教えてください。

介護福祉施設では、季節に合わせてイベントがあるんですよね。
例えば3月には桃の節句、4月にはお花見、5月には端午の節句と言った具合に。

私たち栄養士は、それに合わせてイベントメニューを考えたりするんです。

ある時、クリスマス会が開催されることになったんです。
でもクリスマスって、高齢者の方からすると、そこまで馴染みのあるイベントではないんですよね。
料理も洋風が多くなってしまうので、皆さん楽しめないんじゃないかと思いまして。

そこで、初めてバイキングという形式で食事を提供してみることにしたんです。
もちろん食べすぎは良くないので、一人一人に合わせて量は調整しますが、食べたいメニューを選んで食べることができるようにしたんです。

それがとても好評でした!
まずバイキング形式が初めてという人が多くて、楽しかったみたいなんですよね。
それに好きなものを選んで食べられたので、皆さん終始笑顔でお食事されていたんです。

施設としても初の試みだったので、色々と不安もあったし、スタッフの負担も大きかったかもしれませんが、楽しくて笑顔の絶えない会となったので、やってよかった!って心から思えました。

自分が考えた献立をおいしいと言って食べてもらえる。
それ以上に嬉しいことはありません。

―――今後の目標などはありますか?

はい、管理栄養士の資格を取って、スキルアップしようと思っています。
栄養士から管理栄養士になるためには、一定期間の実務経験と国家試験が必要になるのですが、実務経験はもう満たしているので、あとは試験に合格するだけなんですよね。

仕事+家事・育児の中での勉強は本当に大変で、なかなか思うようにできないんですが、少しずつでも勉強して、資格を取りたいと毎日頑張っています。
今では主人も子供たちも応援してくれているので、家族のためにも頑張って目標を達成したいです。

管理栄養士の資格を取れたら、管理栄養士を必要としている別の職場へ転職を考えています。
現在の職場には管理栄養士がすでにいますが、管理栄養士が足りなくて困っている施設もたくさんあるので、そういった場で活躍できたらいいなと思います。

―――これから栄養士を目指す人へ、一言お願いします。

栄養士って医師や看護師のように、表立って活躍している職業ではないんですよね。
それでも、色々な人たちの健康に貢献する大切なお仕事です。
まさに「縁の下の力持ち」といった役回りの職業かもしれませんが、やりがいも大きいし、達成感もあります。

自分が考えた献立を、「おいしい」と言って食べてもらえる。
それ以上に嬉しいことはありません。

食べている人たちの笑顔を見ていると、自然と笑みがこぼれてきていしまいます。

直接お礼や褒め言葉を言われることは少ないかもしれませんが、残さず食べてくれる、それだけでやりがいを感じられますよ。

これから栄養士を目指す人たちには、そのやりがいや達成感を感じてほしいですね。
慣れないうちは大変かもしれませんが、ぜひがんばってください!

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