【栄養豆知識】あなたは知っている？栄養士と管理栄養士の違いとは

栄養士や管理栄養士は栄養のスペシャリストです。
栄養士や管理栄養士は学校の給食や会社の食堂などで栄養バランスの取れた食事を提供しているイメージが多いのではないでしょうか？
栄養士も管理栄養士も食事から子供たちの成長を支えたり、働くために必要な活力を提供しています。
食事は私たちとは切っても切れない関係にあります。
そう思うと栄養士さんや管理栄養士さんにはお世話になりっぱなしですね。
ここでふと疑問に思うことがあります。
私にいつもおいしい食事を提供してくれているのは栄養士さん？それとも管理栄養士さん？
見た目だけでは気付きにくい両者ですが、実は明確な違いが存在します。
今回は、意外と知らない栄養士と管理栄養士の違いについて紹介していきましょう。

栄養士と管理栄養士って何が違うの？

栄養士と管理栄養士の大きな違いは資格の認定機関です。
栄養士は都道府県知事、管理栄養士は厚生労働大臣となっています。
この認定機関の違いが栄養士と管理栄養士を区別する大きな要因となっています。

栄養士と管理栄養士はなるための方法が異なる！

栄養士または管理栄養士になるためにはまず、高校を卒業していることが大前提です。
卒業後の進路として、栄養士になるには栄養士養成課程のある大学、短大、専門学校に進学する必要があります。
この栄養士養成課程のある施設を無事に卒業することで都道府県知事に認定され栄養士となることができます
一方、管理栄養士になるためには、管理栄養士養成課程のある大学に進学する必要があります。
ここで栄養士と異なるのは、管理栄養士養成課程のある施設を卒業しても管理栄養士としての資格が取得できるわけではありません。
卒業後に待ち構えている管理栄養士国家試験に合格することで厚生労働大臣から認定され晴れて管理栄養士となることができます。

両者の違いは分かったかと思いますが、ここでもう一つ疑問点が生まれますね。
そう。栄養士は管理栄養士になることができないのか？です。
答えとしては、管理栄養士になることができます。
そのためには、卒業後の実務経験（1~3年）を経ることで管理栄養士国家試験の受験資格を得ることができます。
もちろん、国家試験に合格すれば、管理栄養士となれます。

ここが違った！ターゲットとしている人とは？

栄養士と管理栄養士は栄養を生業としています。
実はふたを開けてみると、栄養士と管理栄養士は栄養管理をする対象が異なります。
栄養士は、一般的な栄養指導を行い、給食の献立作成などの栄養・食事管理を行います。
そのため、対象は主に健康な人です。

管理栄養士は、健康な人にだけでなく、病気の人や療養のためなど特別な配慮が必要な人に対して栄養指導を行います。
病気や身体機能に応じた栄養管理を行うため、非常に専門的な知識が必要です。

栄養士と管理栄養士の仕事はどこが異なる？

栄養士も管理栄養士も認定されるところが違いますが、実際に働いている場所ではその仕事内容はとても似ています。
私たちがよく目にする栄養士さんや管理栄養士さんは食事を作っているイメージでしょうが、多くの場合、実際に食事を作っているのは調理師さんです。
栄養士・管理栄養士の主な就職先は病院です。
これに、保育園、介護施設などが続きます。
国家資格である管理栄養士は、専門的な知識を使った高度な栄養指導や栄養管理ができることが最大の特徴です。
病院では、栄養サポートチームの一員としてコメディカルスタッフとの連携も求められてきています。
最近では、栄養管理が必要な疾患も増えてきているため、知識の豊富な管理栄養士のニーズも増えてきています。
これ以外の仕事は栄養士であっても管理栄養士であってもほとんど変わりません。

栄養士と管理栄養士の働く場所は違う！？

栄養のスペシャリストである栄養士と管理栄養士は免許を受けた場所こそ異なります。
では、その違いがどこまで影響するのでしょうか？

栄養士・管理栄養士の主な働き先

結論から言うと栄養士と管理栄養士の働く場所は変わりません。
病院、学校、福祉施設・介護施設、社員食堂、スポーツ施設など活躍の場は多岐にわたります。
場所こそ違いはあれ、食事の栄養指導や管理を行うということに違いはありません。

栄養士・管理栄養士の以外な働き先

意外かもしれませんが、栄養士や管理栄養士は食事を提供する現場や栄養指導の現場以外でも働いています。
保健所のような官公署では、主に飲食店などの衛生状況や夏場や冬場の食中毒の把握・対策などを行っています。
ここでは、専門的な知識や場所によっては研究機関的な要素を求められるため、管理栄養士の資格が優遇されています。

まとめ

栄養士と管理栄養士は名前こそ似ていますが、私たちに必要な食事の栄養管理を行うという点では違いがありません。
認定機関が都道府県知事と厚生労働大臣と異なるため、国家資格という響きはとても魅力的かもしれません。
しかし、病院、学校、福祉施設など栄養管理を必要としているところはたくさんあるため、栄養士・管理栄養士とも必要不可欠な存在です。
健康維持や病気の治療には食事が欠かせません。
食事のことは、必ずあなたのそばにいる栄養のスペシャリストである栄養士と管理栄養士に相談してみましょう。