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【体験談】技術職だけじゃない?給食会社で総合職として働く管理栄養士のお仕事とは

    2020.05.01
    【体験談】技術職だけじゃない?給食会社で総合職として働く管理栄養士のお仕事とは

    技術職だけじゃない?給食会社で総合職として働く管理栄養士のお仕事とは

    “栄養士の資格を生かして給食会社に就職する” というと、病院や介護施設、学校や社員食堂など、いわゆる給食の現場で働くことをイメージしますよね。
    実は、本社や支社で働く総合職でも、管理栄養士の資格を生かして働いている方が多くいらっしゃいます。
    今回は、給食会社の総合職はどんな仕事なのか、管理栄養士が活躍できる場があるのか、私自身の経験を交えてお話しします。

    総合職とは?

    将来、会社の中核を担う管理職になることを期待される、幹部候補の正社員です。
    そのため、社内のさまざまな職務を経験する必要があり、仕事内容は多岐に渡ります。
    給食会社であれば、技術職の管理栄養士は各事業所で勤務しますが、総合職は本社や支社など、オフィスで勤務することになります。

    管理栄養士が活躍しやすい部署と仕事内容

    細かい部署名は会社によって違うと思うので、ご了承くださいね。

    スーパーバイザー

    現場の監督や管理を担当。
    各事業所を巡回し、サービスの向上や売り上げの向上のための指導を行います。
    スタッフやクライアントとのコミュニケーションをしっかり行うことが大切です。
    大量調理や給食経営の知識、食に関する知識が必要なので、管理栄養士が重宝されやすい仕事です。
    また、管理栄養士という立場上、現場スタッフやお客様に近い目線になりやすいので、コミュニケーションを円滑にとることができます。信頼も得やすいです。

    営業

    新規開拓の営業。飛び込み営業や電話営業で新しい受託先を獲得していく仕事です。
    自社の売り込みだけでなく、クライアントの食事提供に関する悩みを聞いたり、情報提供を行います。
    管理栄養士の知識が活かせる場面が多々あります。飛び込み営業の場合、門前払いが当たり前です。
    けれども、名刺に管理栄養士と書いてあるだけで会ってもらえる可能性がぐっと増えます。
    「栄養士さんだから話だけでも聞いてみようと思って」と言ってもらえることが私もよくありました。

    衛生管理

    衛生に関する情報発信や、各事業所を巡回して衛生ルールが守られているかどうかの監査を担当します。
    食中毒や衛生ルールに対する正しい知識が必要なので、ここでも管理栄養士の知識が役立ちます。
    限られた設備と条件の中で、いかに衛生的に食事提供ができるか、柔軟なアドバイスをする必要があります。
    現場を知る栄養士であれば、より的確に指示が出せるでしょう。

    献立開発

    会社の共通メニューや、各事業所に合わせた献立作成を担当します。
    技術職で活躍した栄養士・管理栄養士がステップアップとして異動するケースも多くあります。
    クライアントの要望と、実現可能な作業手順とをうまくすり合わせながら献立作成をしていきます。
    クライアントや、各事業所スタッフの意見をしっかりと聞く必要があるので、献立作成能力だけでなく、コミュニケーション能力も求められる仕事です。

    総合職として働くメリット・デメリット

    メリット

    ◆給与、待遇が技術職に比べて良い
    総合職は基本給や手当、賞与が技術職の栄養士よりも良いことが多いです。
    もちろんその分、業務量や責任が多いということなのですが、待遇が良いことはやりがいの一つですよね。

    ◆ビジネスマナーがきちんと学べる
    外部との関わりが多く、名刺交換や電話対応、メールの送り方など、きちんとしたビジネスマナーが身につきます。
    ビジネスマナーがしっかりしていると、転職するときや日常生活でも役に立つことが多いです。

    ◆さまざまな人と関わることができる
    一人や少人数の職場が多い管理栄養士のお仕事。
    総合職であれば同じ部署だけでなく、他部署や他支社、他会社、クライアントなどたくさんの方と関わる機会が多くあります。
    広く浅くの人間関係を築くこともできるので、小さなコミュニティで起きやすい人間関係の悩みは少ないかもしれませんね。

    ◆いろいろな経験が積める
    ルーティンの多い現場の栄養士に比べ、幅広い業務を担当するので、いろいろな経験が積めます。
    パソコンに向かって事務業務を行うこともあれば外回りをすることも。部署が異動になればまた別の業務を経験することができます。

    デメリット

    ◆残業が多い
    業務量が多く、残業になることも多いです。

    ◆会社の利益を重視しなければいけない
    総合職に求められるのは、会社を成長させることと、利益を上げて従業員を守っていくことです。
    時には、実際に食事を食べるお客様の気持ちよりも、会社の利益を優先させなければならないこともあります。

    ◆資格がない人でもできる仕事
    総合職として働く人のほとんどは、資格を持っていません。
    管理栄養士の資格が活かせるかどうかは、自分の工夫次第。
    うまく活かせないと、資格をもっているだけ、と感じてしまうかもしれません。

    ◆異動がある
    さまざまな業務を経験する必要があるため、数年に一度、部署異動が発生します。
    やっと仕事に慣れたところで、また全く別の業務を覚えなくてはいけなくなることも。
    県外、遠方への転勤の可能性もありますし、管理栄養士の資格や知識が全く必要のない部署に配属される場合もあります。

    どんな人に向いているの?

    ◆いろんな仕事を経験したい人
    ルーティンワークよりも日々違った仕事をしたい人や、栄養士以外の仕事にも興味がある人にオススメです。

    ◆出世欲のある人
    会社を動かす側になりたい人、偉くなってどんどんお金を稼ぎたい人は、技術職では物足りないかもしれません。