栄養豆知識
New

【現場のホンネ】委託給食会社で働くメリット・デメリットは?

    2019.04.23
    【現場のホンネ】委託給食会社で働くメリット・デメリットは?
    ・委託給食会社とは?
    ・委託給食会社で働くメリットやデメリット

    管理栄養士・栄養士が勤め先として選ぶことが多い委託給食会社
    大阪エリアでも委託給食会社の求人が多く出ており、就職や転職で求人を探す際に一度は見かけるのではないかと思います。
    そこで、今回の特集は委託給食会社とは?」「委託給食会社で働くメリットやデメリットをテーマに、実際に委託給食会社で働いて感じたことをご紹介します。
    今就職や転職で委託給食会社を選ぶか迷っているという方は、メリット・デメリットについて詳しく触れていますので、是非最後まで読んで参考にしてみてくださいね。

    委託給食会社とは?

    小学校や保育園、病院や老健施設(介護老人保健施設)などから委託されて管理栄養士や栄養士、調理師を派遣するための会社です。
    主な仕事は委託先の食事を作ることで、施設の管理者の元で調理に従事します。
    管理栄養士、栄養士は衛生管理のプロとして衛生管理を中心に行うことも多いですよ。

    委託給食会社で働くデメリット

    まず、委託給食会社って実際にどうなの?という皆様が気になっている内容に触れていきます。
    デメリットを知った上で委託給食会社を選ぶかどうかを考えてみてくださいね。

    常に人手不足

    どの委託給食会社も人手不足で常に求人募集が出ていることがほとんどです。
    人手が足りていない施設が多いので、好きな時に休もうと思ってもなかなか休めないのが現状です。
    ぎりぎりの人数で仕事を回している施設は、有休も取りづらいこともあります。
    ただし、人手不足の分、求人は多くあるので転職しやすいというメリットもありますよ。

    体力仕事である

    大量調理を行うため何十kgという食材を持ち上げたり、大きな釜で力を入れてかき混ぜたりと体力を消耗します。
    常に立ち仕事であるため、腰痛を感じる人も多いです。
    元々体力が無い人にとってはしんどい仕事かもしれません。
    動く仕事のため、働いてから痩せて健康的になったという人も多いですよ!

    給料が安い

    施設から委託されて業務を行うため委託料が決まっている場合が多く、食材費も多くかかるため利益が出づらい傾向があります。
    そのため、委託給食会社で働く管理栄養士、栄養士はせっかく資格を取ったのにこの給料と悩む人も多くいます。
    体力仕事なのに安月給であることも納得がいかない人や、給料の安さを理由に辞めてしまう人もいます。
    仕事をする上で給料は大きなことなので、がっつりと稼ぎたい人は就職した後にがっかりしてしまうかもしれません。
    ただし、部長などの管理職になると給料がアップするなどの出世コースもあります。

    事務作業が多い

    施設に提出する帳票類などの作成書類が多く、月末には書類作成に追われることもしばしば。
    特に衛生管理を行う管理栄養士・栄養士は作成しなければならない書類も多く、効率良く書類作成を行わないと月末になって残業が続くという場合も少なくありません。

    調理師と変わらない仕事に疑問がわく

    委託給食会社の管理栄養士、栄養士は調理に携わる時間が長く、調理師と同じ仕事をしている場合も多いです。
    「これって栄養士じゃなくてもできる仕事では・・・」と仕事に慣れてきた頃に感じる人も。
    栄養指導やメニュー開発などに憧れる人は仕事に少し物足りなさを感じるかもしれません。

    委託給食会社で働くメリット

    ここまで読んで、こんなにデメリットが多いのならやめておこうかな・・・と思った人も多いのではないでしょうか。
    ここからはメリットについてご紹介します。
    仕事はしんどいこともあれば、委託給食会社で働いていると嬉しいことや働いていて良かったと思うことも多くあります。
    実際に委託給食会社で働いてみて感じたメリットについてご紹介します。

    料理が好きな人にとっては楽しい仕事である

    食事を作るのが好きな人にとっては毎日料理ができるので向いている仕事と言えます。
    毎日違うメニューを作り、調理技術も生かせる仕事ですので料理が得意な人は楽しいと感じるでしょう。
    これから料理を勉強したいと思っている人にとっても、毎日の業務を通して料理を学べますので、料理教室などに通わなくても料理が飛躍的に上達します。

    施設の利用者に感謝される

    体力仕事でしんどいと思うことも多い委託給食会社での調理作業ですが、「美味しかった」「ありがとう」と施設の利用者から直接感謝の言葉を頂けることも多く、働いていて良かったと思えることがメリットです。
    美味しかったと喜んでもらえると明日も頑張ろうと思えます。

    健康的な食事を毎日食べることが出来る

    毎日自分達で作った健康的なメニューを食べることができます。
    給食費は安い事が多いので、毎食社食や外食で済ませる人に比べると食費が安く済み、栄養バランスの整った食事を摂る事ができます。
    なので毎日の食事が楽しみで働いている人もいます。

    比較的残業が少ない

    食事を提供する時間は決まっているため、食事を作り終わって片づけが終わったら残業無しで帰ることができます。
    きっちりと定時に上がれる場合も多いので、仕事の後にも予定を入れやすく、自分の時間を過ごすことができます。
    残業が無いことは仕事を決める上で大切なことですよね。

    生活のリズムが整のう

    朝早くから調理作業が始まる場合が多いので朝の7時~8時頃から始まり、夕方の16時~17時頃には仕事が終わる施設が多いです。
    早く起きて早く寝るという習慣がつくので生活のリズムが整い、委託給食会社で働いてから体調が良くなったという人もいます。

    さまざまな職種を経験できる

    直営だとその施設の仕事しか経験が出来ませんが、委託給食会社だと転職しなくても他の施設に異動することが出来るので、さまざまな調理の経験ができます。
    また、事務や営業など会社内で職種を変えることができるのも委託給食会社で働くメリットです。

    出世がしやすい

    委託給食会社で管理栄養士や栄養士は重宝されることが多く、頑張り次第で出世が早くできます。
    初めは給料が安くても、出世街道を登っていくことで昇給することが可能です。

    まとめ

    委託給食会社は体力仕事であり、主に調理に携わる仕事なので人によっては向き不向きがあるかと思います。
    メリットとデメリットの両方を知ることで自分に委託給食会社は合っているのかを確認してみてくださいね。
    また、委託給食会社によっても給料や人間関係が大きく異なります。
    一つの指標になるのが離職率です。
    離職するということはその会社を辞める何らかの理由があるということなので、離職率の低い会社は働きやすい会社であると言えます。
    管理栄養士、栄養士として働きたい仕事に就けるように、じっくりと考えてみてくださいね。