体験談
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【現場のホンネ】介護施設で働く栄養士のやりがいとは

    2019.07.10
    【現場のホンネ】介護施設で働く栄養士のやりがいとは

    介護施設の栄養士について

    栄養士の活躍の場として、病院や学校、介護施設など、いろいろな場所があります。
    その他にも、開業してフリーの栄養士として活躍されている方もいるかもしれません。

    今回は、その中から介護施設で働く栄養士についてご紹介します。

    介護施設で働く栄養士の仕事内容

    私は現在、介護施設に勤務しており、入所者の方に提供する食事を作ることが主な仕事です。
    調理師と一緒になって調理業務に携わる一方で、献立作成や材料の発注、届いた材料の検品、在庫の棚卸などをしています。

    献立作成やカロリー計算などは管理栄養士が行っています。

    満足してもらえる食事を提供する

    施設には、長期間入所している人だけではなく、デイサービスと言ってお昼だけ利用する人もいます。
    その為、お昼の食事が一番食数が多くなり、朝の作業が一番忙しくなります。

    増える食数に合わせてスピード勝負も大事ですが、様々な利用者に満足してもらえるような食事を提供することがもっとも大切な事だと言うのも忘れてはいけません。

    入所者ごとに適切な食事提供をする

    ほかにも、「栄養アセスメント」と言って、入所者の栄養状態を客観的に評価する作業も栄養士としての重要な仕事の1つです。
    身体計測や今までに診断された病名の把握などを行うことで、どのような食事を提供すると良いのかを把握していきます。

    入所者は高齢の人が多く、元気な方もいれば、様々な慢性疾患を抱えている人も多く、人によって提供する食事の中身も様々です。
    入所者ごとに適切な食事提供を行うために、栄養アセスメントをする事が、とても重要な仕事だと言えます。

    デイサービスについて

    私が働く介護施設にはデイサービスがあります。
    デイサービスとは、主に在宅で介護を受けている高齢者が日帰りで、専門施設に短期間介護を依頼できるサービスで、通所介護とも言われています。

    デイサービスの利点

    身体を動かすことによって健康維持と向上を目的とし、同時に仲間を作るきっかけとなる社交の場の提供にもつながります。

    閉じこもりを防止、孤独の解消や、ストレスの軽減、精神面での維持向上などを目的としており、本人にとっても有意義な時間を過ごすことができます。

    また、毎日介護を行っている家族の負担が軽くなると言った利点にもつながります。
    基本的に、月曜から土曜まであり、日曜日のデイサービスはお休みです。

    送迎付きで食事や入浴、レクリエーションなどを受けている高齢者の方にお昼だけお食事を提供します。

    デイサービスでの1日の流れは、朝9時半から送迎者にのってデイサービスにむかい、帰宅の送迎は16時なので、お昼ご飯の後におやつを食べます。

    お昼ご飯とおやつを提供するのが、栄養士の役目です。

    利用者は「食事」を楽しみにしている

    高齢者施設を利用している入所者のほとんどは、食事を何よりの楽しみにしている人たちが多いです。

    土用の丑の日やお月見、おせち料理、行事食などメリハリのあるお食事を提供することによって、充実した毎日を過ごすことにもつながります。

    喜んでくれる顔を想像して作ることも、介護施設で働く栄養士にとっては、やりがいのあるお仕事だと思います。

    食事をただ提供するだけではなく、カフェテリアやバイキング形式、お食事を提供する形式を変えるなど、工夫することによっても日常生活にメリハリがつくと考えています。

    介護施設で働くことによって感じるやりがい

    食事の重要性を再認識できる

    介護施設での調理作業は、人によって食事の内容を変えなければいけないと言った大変さはありますが、日々栄養の必要性について学ぶことができます。

    そして、食事の重要性を改めて痛感することができるのも、介護施設で働く栄養士にとってやりがいを感じることができると言ってもいいと思います。

    学校の給食などとは違い、介護施設で振る舞う食事には、人によって食事内容が変わるため、必要以上に気をつけなければいけません。

    普通の人では体調にすぐに影響がないものでも、野菜や魚などアレルギーがあるものなど、高齢者にとっては、口に入れるものの栄養は体に敏感に反応します。

    栄養バランスだけではなく、食事量栄養ケアプランを丁寧に行うことも重要です。
    それによって、これまで食事の摂取量が少なかった高齢者の方が、みるみる元気になっていくこと、生活をしていく上で必要な動作すべてに行う全介助でしか食事ができなかったような人も、自分の力で食べることができるようになるなど、変化が出てきます。

    自分が作った食事をきっかけに、このように回復に向かっていく様子を見ることが、介護施設で働く上での一番のやりがいに感じます。

    利用者の「ありがとう」が励みになる

    介護施設で働く栄養士の重要性はとても大きく、大げさに言えば命を預かって仕事をしていると言ってもいいかもしれません。

    利用者から「ありがとう」「美味しかった」の言葉をもらうことが、何よりの励みにもつながります。

    大変な分、やりがいと喜びも多い職場だと思います。

    まとめ

    介護施設で働く栄養士の役割ややりがい、デイケアサービスについてなどをご紹介しました。
    大変なこともありますが、それ以上に楽しさややりがいも感じられる職種です。
    このブログを通して私の体験談が、介護施設で働こうと思っている人の役に立てればと思います。