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現役栄養士インタビュー (1) 私を救ってくれた管理栄養士さん

    2019.09.13
    現役栄養士インタビュー (1) 私を救ってくれた管理栄養士さん

    現役栄養士インタビュー

    大阪栄養士ナビのインタビュー第3弾をお届けします。

    今回当サイトのインタビューにご協力いただきましたのは、
    委託給食会社で管理栄養士として活躍中の栄養士、中道麻智子様です。

    管理栄養士のお仕事内容や、給食調理一日の流れ、やりがいや大変なことなど、現場の生の声を聞きました。

    インタビューは全5回に分けて公開予定です。

    中道様インタビュー第一回:私を救ってくれた管理栄養士さん

    第1回の記事では、中道様が栄養士を目指したきっかけ
    前職の料理教室を経て現在の委託給食会社に転職するまでのエピソードを語っていただきました。

    ―――まずは自己紹介をお願いします。

    はじめまして、中道麻智子です。26歳で今は委託給食会社で管理栄養士として働いています。今は10ヶ月の娘がおり、子育てにも奮闘中です。

    ―――中道様が管理栄養士を目指そうと思われたきっかけは何でしょうか?

    実は中学生の頃に無理なダイエットが原因で食べることが怖くなり拒食症になりました。拒食症になって食べることができなくなると、肌はボロボロ、ホルモンバランスは崩れて生理不順や不眠に悩まされました。

    ―――それはとても大変でしたね。

    しっかりと食べていた頃は健康だったのに食べていないだけで体調が一気に悪くなりました。
    食べることができないというだけで精神的にも落ち込み、拒食症の治療に約1年半かかりました。
    そんな辛い時期に助けてくれたのが当時通っていた病院の管理栄養士さんでした。
    管理栄養士さんが食事の大切さを教えてくれて、私が食べることができそうなものを一緒に考えてくれました。

    ―――親身になって治療に付き添ってくれたんですね。

    はい、食べることが悪いと思っていた私に食べることは楽しいと教えてくれ、徐々に食べることができるようになり拒食症を克服しました。
    私を拒食症から救ってくれた管理栄養士さんのように食の大切さを伝えたいと強く思い、中学の頃に管理栄養士を目指すことを決めました。
    また、ヘルパーとして管理栄養士と関わる機会の多かった母からの強い勧めもありました。

    ―――管理栄養士資格取得の勉強はどのようにされましたか?

    管理栄養士の試験は過去問を解いて問題の形式に慣れることが大切と大学の先生に言われていました。
    過去5年分の過去問が乗った問題集と、クエスチョンバンクという問題集をひたすら何回も解いていました。
    10回同じ問題集を繰り返し解いたと思います。

    私は解剖生理学と公衆衛生学が苦手だったので、この2つの分野は特に重点的に解くようにしていました。
    過去問を繰り返し解くことで国家試験の問題の傾向が分かってきて、出題されやすいポイントを押さえることができました。
    電車通学だったので、合間にアプリでも問題を解くようにしていました。

    管理栄養士の国家試験は過去問を繰り返し解くことがとても大切だと思います!

    料理教室のお仕事は、日々営業の数字に追われ続けていました

    今の職場で働く前はどのようなお仕事をされていたのですか?

    料理教室の運営スタッフとして働いていました。
    元々料理が好きだったこともあり、料理を学びながら仕事ができることに惹かれて新卒で料理教室に就職しました。

    ―――料理教室ということは、料理を教えるお仕事ですか?

    それだけではありませんでしたね。
    仕事は多岐に渡り、料理の講師として授業を行うことはもちろん、生徒集客を行わなければならず就職してから始めて営業職だということを知りました。

    生徒集客を行わなければ料理教室は成り立たないため、日々営業の数字に追われ続けていました。
    その他にも、発注業務やクレーム対応、授業準備、清掃など様々な業務をこなしていました。

    料理の授業で料理の大切さや食の重要性を伝えることができることにやり甲斐を感じており、生徒様との会話は楽しかったことを覚えています。

    生き生き働く友人を見て、管理栄養士にしかできない仕事をしたいと思い始めました。

    ―――その後、中道様は現在の委託給食会社に転職されるのですが、なぜ管理栄養士としてお仕事をしたいと思ったのですか?

    料理教室での仕事を行う上で管理栄養士の資格を持っていると授業に立つ上で知識は役に立ちましたが、資格自体は必須ではなく、栄養士でなくても働ける仕事でした。
    何も資格を持っていない人がほとんどで、栄養士を持っている人は少数でした。

    料理教室の仕事も大好きな料理と携われるため楽しかったですが、働いているうちに大学で必死に4年間管理栄養士になるために勉強してきたのに管理栄養士の資格が必須の仕事をしていないということに疑問を抱くようになりました。

    ―――なるほどです。当時の仕事では資格を活かしきれていないと感じたわけですね。

    元々は学生時代の実習で管理栄養士として働くのは自分には向いていないなと思ったことがきっかけで管理栄養士以外の仕事に就いたのですが、周りの友達が管理栄養士として生き生き働いていることを羨ましく思うようになり、徐々に管理栄養士にしかできない仕事をしたいと思い始めました。
    管理栄養士になりたいと中学の頃から思っていたのに、なんで管理栄養士として就職しなかったんだろうと後悔するようになっていました。

    第二回転職活動を通じて気付いたこと
    委託給食会社を選んだ理由