現役栄養士インタビュー(4) 栄養士の仕事にやりがいを感じる時

現役栄養士インタビュー(4) 栄養士の仕事にやりがいを感じる時

現役栄養士インタビュー

大阪栄養士ナビのインタビュー第8弾をお届けします。

坂口様インタビュー第四回:栄養士の仕事にやりがいを感じる時

第4回の記事では、坂口様が働いている職場の環境についてや
栄養士として働いて成長を実感したことについて語っていただきました。

―――今までの経験で反省したことを教えてくれますか?

職場は嚥下機能が低下しているお年寄りにはとろみ調整剤でとろみをつけます。ちなみにとろみ調整剤とは食べ物や飲み物に混ぜることによって適度なとろみをつけ、食べ物を飲み込みやすくすることが出来る粉末状の食品です。

普通食をミキサーにかけとろみ調整剤をいれ片手鍋で沸騰させてから器に盛り少し時間を置くとゼリー状に固まります。
嚥下食を作るときにとろみ調整剤を入れる量は大体決まっているのですが、固まりにくい食材があったり沸騰させるときに温度が低いと固まりません。
とろみが緩いものを利用者さんに提供すると誤嚥につながり誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。
私は、主菜・副菜の嚥下食を任されたときに沸騰させる温度が低く嚥下食が半固まりのような状態で提供してしまったことがあります。
介護士の方がいつもより嚥下食の固まりが緩いというのに気付いてくださったおかげで幸い利用者さんの口に入ることはありませんでした。
自分では一度沸騰させたつもりが温度が上がりきっていなかったことと配膳する時にしっかり確認しなかったことを反省しています。
この時から嚥下食は必ず沸騰するまで加熱したり冷やすのに時間がかかるため早めに作るなど注意することを心掛けながら調理しています。

―――栄養士の仕事にやりがいを感じるのはどんな時ですか?

私は学生の時に校外実習で特別養護老人ホームへ行きました
その時に特別養護老人ホームでは自分たちで献立を一から作り施設の管理栄養士さんに確認してもらい当日は朝4時頃に現場に行き、調理させていただきました。
私の今所属する特別養護老人ホームでは一人が事務作業(献立作成・発注)を行い、ほかの人は厨房で調理を行います。
朝食・昼食・夕食を早番の人遅番の人に分かれていますがほぼ一人で作ります。
最初のころは、学校の調理実習や校外実習からは想像もつかないスピードとハードさになかなかついていけず、悔しくてトイレで泣くこともありました
そんな私を支えてくれたのは、店長をはじめとするスタッフの厳しくも優しい励ましと連携プレーです。
日々教えてもらった調理法や切り方を家に帰って復習したり、ノートにまとめることによって少しずつ業務をスムーズに行うようになっていきました。
おかげで少しずつ先輩方に褒めて貰えるようになりました。
途中で投げ出して辞めてしまうことは簡単です。
でもそれを乗り越えた先に、日々の仕事の中に大変だけどやりがいを感じています
私は家から職場がほかのスタッフの方に比べて離れているため電車とバスがなく早番(5時に出勤)が出来ませんでした。
遅番(10:30に出勤)しかできない私を育てると言ってくれ熱心に指導してくれます。
遅番は主に夕食の調理をします。夕食は職員さんに+一品自分で献立に合うメニューを考えて作ります。
私の所属している特別養護老人ホームでは介護士の方が食事介助を行ってくださり利用者さんと接する機会がありません。
そのため厨房では介護士の方と接する機会が多いです。
その時に自分の考えたメニューを食べてもらい、おいしいと言ってくださるときにもやりがいを感じます
頑張ってよかったと思う瞬間です。

第5回仕事と私生活の両立と今後の目標について

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