現役栄養士インタビュー(3) はじめての大量調理

現役栄養士インタビュー(3) はじめての大量調理

現役栄養士インタビュー

中道様インタビュー第三回:はじめての大量調理

前回の記事では、中道様が委託給食会社に転職するまでの経緯を伺いました。
今回は、委託給食会社でのお仕事内容や、委託給食会社の良いところ、大変なところについて伺います。

―――今の会社に入社してはじめはどのような施設に配属され、どのようなお仕事をされていたのですか?

400食前後ある特別支援学校に配属されました。献立作成は学校の管理栄養士の先生が行なっていたので、管理栄養士として衛生管理や食材の検品、調理、片付けなどを行っていました。日々食中毒が起こらないように、みんなか手洗いを怠っていないか、温度管理はしっかりと行えているかなど目を光らせていました。現場のスタッフのシフト作成や在庫管理なども行なっていました。

―――給食調理未経験からの400食調理は大変ではありませんでしたか?

転職してから1ヶ月間は給食の業務を覚えることに必死でしたね。
周りのスタッフが一から優しく教えてくれたので、少しずつ業務を覚えていきました。
初めは重いものを持つことに慣れていなくて腰が痛くなりましたが、すぐに慣れて20〜30kgの野菜も持ち上げることができるようになりました。

―――400食の大量調理での一日の流れを教えてください。

朝は出勤したらまずは取手や台などのアルコール消毒を行い、冷蔵庫や冷凍庫の温度確認、水道水の塩素濃度の値を調べました。

その後は納品業者が来るので納品して届いたものが間違っていないか、温度は正しい温度で保管されていたかをチェックします。

野菜がきたら野菜の下処理と切り物、調味料を測ったり当日使う食品の検品をします。
その後は釜で炒め物をしたり、汁を作り、食器を並べたりして出来上がったら交代で昼ごはん休憩を取ります。

昼食を食べ終わったら洗い物などの片付けをし、片付けが終わったら学校に提出する書類を書いて一日の業務が終了します。
給食は時間内に効率良く作ることが重要なので時間には追われますが、毎日があっという間に過ぎていきます。

時間 スケジュール
7:30 出勤、アルコール消毒、温度・水質チェック
8:00 納品チェック
8:30 野菜の納品チェック、野菜の下処理、切り物、調味料計量
10:00 調理、食器の準備
11:20 検食、配缶
12:00 昼休憩
12:20 片づけ
15:00 事務作業
16:30 業務終了

管理栄養士は給食施設の責任者として配属されることが多いので、年上のパートさんなどをまとめることが大変でした

―――委託給食会社で働いてみて良かった点は何ですか?

前の職場は残業がとても多かったのですが、給食を作り終わったらスムーズに帰ることができるため、残業がぐんと減りました。
残業時間が少ないとプライベートに費やす時間を増やすことができて友達と遊びに行ったり、旦那と一緒に過ごせる時間も増えて毎日が充実しました。

夕方には家に帰ることができるため、毎日の夕食作りも時間に余裕を持ってできるようになりました。

給食を作る仕事は朝が早いので早寝早起きの生活になり、風邪を引いたりすることが減って健康的な生活になったことが1番良い点です(笑)
基本的にお昼ご飯は自分達が作った栄養バランスの整った給食を食べることができるのも大きなメリットだと思います。

―――では逆に、委託給食会社で働いてみて大変だった点は何ですか?

管理栄養士は給食施設の責任者として配属されることが多いので、年上のパートさんなどをまとめることが大変でしたが、人前で話したり人をまとめる力がついたため友達や家族からもしっかりしたねと言われることが多くなりました。
年上のパートさんもみんな自分の娘のように可愛がってくれたのでとてもやりやすかったです。

給食を作っていて大変なことは夏は暑く、冬は寒く、大量調理のため野菜なども大量で重い物を持たなければいけないことです。
ただ、給食を作っているとその環境にも慣れ、毎日の運動量が上がるため特に運動をしていなくても仕事をしているだけで筋肉がついて消費カロリーも増え、身体が引き締まり健康的になりました(笑)

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