現役栄養士インタビュー(4) 保育園でのお仕事

現役栄養士インタビュー(4) 保育園でのお仕事

現役栄養士インタビュー

中道様インタビュー第四回:保育園でのお仕事

前回の記事では、中道様が特別支援学校で経験したお仕事について伺いました。
今回は、出産をきっかけに転属した保育園でのお仕事内容や、お仕事と育児の両立について伺います。

―――今もその施設で働かれているのですか?

今は保育園で働いています。実は特別支援学校で働いている間に第一子を妊娠し、妊娠9ヶ月まで働いて、その後産休・育休を取得しました。育休復帰後はフルタイム勤務ではなく時短で正社員として家から近い保育園で働いています。子育てをしているママにとても理解のある会社なので、妊娠を報告した時も復帰したいと言った時もとても喜んでくれました。

―――以前は学校、今回は保育園で働かれているとのことで業務の違いはありますか?

同じ給食を作る業務なので、大きく違うわけではありませんが保育園は離乳食も作らなければいけないという部分が大変です。

離乳食は初期、中期、後期、完了と分かれていて時期ごとに大きさを変えて作らなければなりません。
初期がいるとペースト状にしなければいけないため、手間がかかります。

給食作りと並行して行わなければいけないところが大変ですが、赤ちゃんが離乳食を美味しそうに食べているところを見るととても幸せを感じます。
特に離乳食が空で返ってきたときはとても嬉しいです。

―――離乳食にも色々な種類があるんですね。

他にもあります。特別支援学校は給食を作ったら後は片付けをして業務が終了でしたが、保育園はおやつ作りも行います。
おやつは日によってケーキやクッキー、くずもちやプリンなどを作っています。
おやつは子供が毎日楽しみにしてくれていて、毎朝今日のおやつは何?と嬉しそうに聞いてくれます。

また、特別支援学校では献立は学校の先生が立てていましたが、保育園は自分たちで献立を考えて食材を発注しなければなりません。
保育園の要望を聞いたり、行事食などを考慮して献立を立てます。
どのようなメニューを入れたら喜んでくれるかなどを考えながら献立を立てることがとても楽しいです。

―――保育園での業務の一日の流れを教えてください。

出勤後は取手や台のアルコール消毒、塩素濃度の確認を行い、クラス数分のお茶を沸かします。
3歳以上のクラスは10時に市販のおやつを出すのでおやつの数や食器を数えます。

その後は野菜の下処理、切り物、使う食材の検品を行います。
勤めている保育園は2人で作業を行なっているため、一人は離乳食作り、もう一人はサラダや主菜、汁物を一人で仕上げます。
離乳食や子供の年齢によって給食を出す時間が異なりますのでその時間に合わせて配缶して給食を出します。
給食を作り終えたら器具などの洗い物をして昼食を摂ります。

昼食後は返ってきた食器を洗い、洗い終わったらおやつ作りをします。
おやつを作り終えたらおやつの食器を数えておやつを配缶します。
配缶が終わったらおやつの食器が返ってくるまで事務作業を行い、最後におやつの食器を片付け、清掃したら一日の業務が終了です。

時間 スケジュール
9:00 野菜の下処理、切り物
9:30 食器準備、調味料計量、冷凍物などの検品
9:45 幼児食調理開始
10:00 離乳食調理開始
10:30 離乳食配食・検食
10:50 幼児食配缶・検食
11:30 おやつ作り(幼児食)・片づけ
12:00 昼食
12:45 片づけ
14:00 おやつ作り(離乳食)
14:30 おやつ検食
15:00 おやつ配缶
15:15 片付け

仕事中は思いっきり頑張って、プライベートも楽しむ。そうすることで仕事の成果も上がってプライベートも充実します。

―――仕事と私生活の両立はどのようにされているのですか?

仕事と私生活の両立は多くの方が悩まれることだと思います。
今は時短で働いているので、勤務時間は9時から16時です。
家に帰ってからご飯や離乳食を作る時間が無いので、基本的に週末に作り置きして冷凍しています。
週末に作り置きをすることがとても楽しみで、毎回20品くらい作って冷凍用保存袋やタッパーに入れて冷凍し、平日は作り置きを組み合わせて解凍するだけというスタイルにする事で平日の時間に余裕を持てています。
離乳食は基本的に大人の煮物などを薄味にして取り分けてこれも冷凍しています。

また、家の掃除などは平日にすることは諦め、土日にまとめて行なっています。
仕事から疲れて帰ってきてから掃除などを始めると結局時間がかかって効率が悪いので、土日に旦那と一気に掃除をするようにすることで家が綺麗になりました。

また、仕事は基本的に効率よく終わらせて残業をしないことがモットーです。
家に仕事は持ち帰らないように書類の提出期限を見越して毎日コツコツと仕事をこなしています。
給食の仕事は比較的残業が少なくプライベートと両立させやすいのでとても助かっています。
給食の仕事に働くママが多いのも、時間がきっちりとしていて残業が少ないからかもしれません。
仕事中は思いっきり頑張って、プライベートも楽しむ。
そうすることで仕事の成果も上がってプライベートも充実します。

第5回余暇の過ごし方
食べることは幸せなこと

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