現役栄養士インタビュー
大阪栄養士ナビのインタビュー第8弾をお届けします。
今回は委託給食会社に所属して、特別養護老人ホームに勤務する
栄養士の坂口様にインタビューしました。
今年で働きはじめて2年目になる坂口様がどのようなお仕事をしているのかを中心に
特別養護老人ホームでの一日の業務内容や、仕事を通じて感じるやりがい、今後の目標について伺いました。
インタビューは全5回に分けて公開予定です。
坂口様インタビュー第一回:栄養・食のスペシャリストとして健康な毎日を支えたい
第1回の記事では、坂口様が栄養士を目指したきっかけと学生生活、
栄養士になるために努力したことについて語っていただきました。
病院・学校・施設など、様々な場で活躍する栄養士。
栄養士として働く人たちの生の声をお届けいたします。
―――まず自己紹介をお願いします。
私は2018年の4月から委託給食会社に所属し、特別養護老人ホームに配属になった栄養士の坂口有沙です。短期大学では食物栄養学を専攻していました。現在は委託栄養士として特別養護老人ホームで調理などを担当しています。
―――委託栄養士とはどのようなお仕事なんですか?
栄養士の種類は大きく二つあり、直営栄養士と委託栄養士です。
直営栄養士とは病院や施設に直接就職します。
委託栄養士は病院や施設が一部の業務を委託会社に依頼して、その会社の社員として病院や施設で勤務します。
私は、委託給食会社に所属することで病院、福祉施設、学校、事業所、保育園など様々な現場を経験でき積むことができるため委託栄養士を選びました。
ただ献立通りに作るのではなく、利用者さんに美味しいと思ってもらえるように心を込めて調理しています。
また食事形態の提供内容は施設によって違いがあります。
私が勤務している所では高齢者が多く食事中に起こるむせは、誤嚥性肺炎につながることが心配されています。
そのため食事形態が嚥下食、咀嚼食、刻み食、普通食など複数の段階に分けられています。
利用者さん一人ひとりにあった食事ができるように注意して提供しております。
―――委託栄養士の方が色々な現場で経験を積むことができるのですね!
ところで、坂口様が栄養士を目指した理由を教えてください。
私は高校生の時は将来はこれがしたいっていうのがありませんでしたが、昔から食べることが大好きなので、少しでも興味のあることを学んでみようと思い栄養士を目指しました。
短期大学で栄養士免許取得に関わる科目を学んでいくうちに栄養・食のスペシャリストとして人々の健康な毎日を支えたいと思うようになりました。
―――栄養士になるまで、どのような勉強をされてきたのでしょうか?
私は短期大学で食や健康についての専門知識や技術の習得はもちろん、専門性を活かした校外実習に参加し短期大学で様々な実践経験を身に着けることができました。
さらに管理栄養士を目指す特別講義もあり、より理解を深めるために参加していました。
―――学生生活についてもう少し詳しく教えて下さい!
実家から短期大学が遠く、通える距離ではなかったので下宿していました。
一人暮らしをするまで自分で料理をしたことがなかったため、調理実習などついていけるか不安でしたが、短期大学では先生が基礎からしっかりと教えてくれました。
家でもなるべく自炊するようしていたため簡単なものから挑戦していき、徐々にレパートリーが増えていき料理することを楽しく感じていました。
一人暮らしだったため節約も兼ねて、時間がたっても美味しく食べれるようなお弁当を作っていました。
学校では定期的に開かれている小学生を対象とした料理教室のボランティアに参加していました。
小学生には食に興味を持ってもらい、自分たちで作ったものを美味しく食べる楽しさや食文化を理解してもらいました。
実際に食を通して子供たちと触れ合うことで食育に興味を持ち、その重要性を感じました。
また研究の一環としてエディブルフラワーのスイーツレシピ作りの大会に参加したり、ゼミで食品由来抗酸化物質の安全性・有効性に関する研究も行っていました。