・転職の目的を明確にする
・自分に合ったスタイルで勉強スケジュールを組む
皆さんは、「転職」で悩んだり、考えたりされたことがありますか?
私は短期大学卒業から7年目となり、現在病院勤務管理栄養士をしておりますが、その間に5回の転職をして現在の職場に至っています。
そんな経験から皆さまに「職場ごとの特徴」と「転職のポイント」についてお伝えさせていただきたいと思います。
職場毎の特徴と体験記
私が経験した職場は、①お惣菜会社店長業務(栄養士監修の職場)、②老人保健施設、③市役所の臨時採用、④透析クリニック、⑤病院管理栄養士勤務となっています。
それぞれの会社の特徴として、以下のようにまとめました。
① お惣菜店長業務(栄養士監修の職場)
内容 | 向いている人の特徴 |
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・人員管理 売上管理 ・発注 在庫管理 ・店舗対面販売 ・大量調理 ・メニュー提案等 |
・人が好きで、体力があるタフな人 ・ほぼ立ち仕事。立ち仕事8割、デスクワーク2割弱というイメージ ・休日は、シフト。平日休みを希望される方には大いにメリット有。 ・時間を忘れて仕事をしたい人 ・大量調理で同じルーチンもこなせる人 |
② 老人保健施設
内容 | 向いている人の特徴 |
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・食数管理 栄養管理計画書作成 ・利用者様へのヒアリング ・施設スタッフとの協力 ・レク・行事食の企画・立案 ・メーカー様との打ち合わせ ・委託会社との相互協力体制の構築 |
・人が好きな人 お年寄りと接するのが好きな人 ・多職種との連携を大切に出来る人。レク等にも積極的に参加 ・「施設利用者様の楽しみは食」。献立・レクに意欲を持ち取り組む人 ・事務作業では、誤作成は御法度。正確な仕事が出来る人 ・立ち仕事5割、デスクワーク5割程度で適度な動きがある仕事 ・職場によって、シフト制か土日休みかが分かれる。求人要確認 |
③ 市役所の臨時採用
内容 | 向いている人の特徴 |
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・地域住民への講座 ・栄養関連の資料作成 ・子育て支援・乳児健診相談 ・栄養士業務に関する事務書類作成 ・会議・研修への参加 |
・言葉遣いや身なりに気をつけられる人 ・丁寧で確実な仕事が出来る人。チームプレーが出来る人 ・デスクワーク8~9割。立ち仕事は、1~2割というイメージ ・安定的な仕事・職場環境が好きだという人 ・栄養士業務以外にも仕事がたくさんある職場でもあるのでそれが苦にならずにまっとうできる人 ・基本土・日・祝休み。年休や福利厚生も充実している職場 |
④ 透析クリニック
内容 | 向いている人の特徴 |
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・透析患者様へのヒアリング ・栄養数値の自己理解 ・疾患・透析のHowToの自己学習 ・清掃業務補助 ・メニュー提案 ・栄養士便り作成 |
・生死を扱う医療現場であるという自覚を持ち勉学に励める人 ・難しい患者様にも笑顔で対応できる事 ・独特の緊張感が漂う現場ではあるが笑顔で対応できる人 ・疾患持ち患者に対するアイディア溢れるメニュー提案力が必要 ・立ち仕事が8割。デスクワーク2割。忙しく仕事がしたい人 ・勤務先によって、休日体制は異なる。日祝は休みである事が多い |
⑤ 病院管理栄養士勤務
内容 | 向いている人の特徴 |
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・栄養指導 ・患者様へのヒアリング ・食数管理・食事形態の管理 ・献立表作成 業者対応 ・病院 事務処理や書類作成 |
・医療現場=生死の現場。という自覚を持ち業務にのぞめる人 ・全年齢が対象となります。人に笑顔で対応できる人 ・事務作業の誤作成は御法度。正確な仕事ができる人 ・多職種連携の場であるので、チームワークを大切に出来る人 ・栄養指導への知識向上・研修会参加などに意欲がある人 ・立ち仕事2.3割。デスクワーク7.8割。落ち着いて仕事がしたい人 ・大概土・日・祝休み。病院によって年休は異なるので求人要確認 |
このように同じ栄養士といっても、仕事内容は千差万別でした。
あなたが、転職したいと思ったきっかけはどんな出来事が発端でしょうか?
今の職場のメリット・デメリットはどんな事柄があげられますか?
転職を考え始めると、すぐにでも辞めたいと気を早めてしまいますが、その衝動に負けて次のあてがない状態で動いた私は、ことごとく敗してきました。
職場があり、定期的な収入を確保できるという事は、精神面での大きな安心材料となることを痛感しました。
しかし精神的に追い詰められて、これ以上続ける事が難しい場合は、すぐに離職するという選択肢も考えるべきでしょう。
転職を考え始めた時は、一度深呼吸して、ノートとペンを持ちカフェ等に行き、自分と向き合うことで、落ち着いた転職活動と転職成功があるのではないでしょうか?
考える際のポイント
1. 転職の目的を明確にする事
なぜ、転職したいのか。この転職で何を叶えたいのか。を明確にする事はブレない活動の軸となる大切な要素です。
しっかり目的を明確化させましょう。
また、自分のタイプを明確にする事も大切だと考えます。
自分は動的(立位中心)、対人、接客が常にあり、忙しい場所で仕事をしたい人間なのか。
静的(座位中心)でゆったりと確実で丁寧な仕事をしたい人間なのか。
それを明確にする事で、職場選択も大きく変わってくるはずです。
目的と、自分のタイプ分析は非常に有用であると考えます。
2. 転職での譲れない条件と優先順位を付ける事
あなたが仕事をする上で、大切にしたい事はなんですか?
職務形態、残業の有無、通勤時間、転居は可能か?、給与、仕事へのやりがい等、沢山の条件があるでしょう。
それを明確にする事で、職場を絞ることができ、転職後も「こんなはずではなかった」という食い違いを防ぐ事ができるようになるでしょう。
3. その後のビジョンを明確化
その仕事になぜ取り組みたいと思ったのでしょうか?
その後のビジョンを明確化することは、志望動機にも通じる部分となると思います。
次へのステップアップなのか。業務内容をガラリと変えてみたのか。
あなたが目指す理想の管理栄養士とはどんな姿でしょうか?
管理栄養士を志したきっかけや、初心を思い返すと、より長期的な目標を再構築できることでしょう。
人生100年時代と言われる今。長期の視点を持ち、仕事に臨む事ができると、日々の充実や、やりがいをもって仕事と向き合えるのではないでしょうか。
以上3点をまとめていくと、自分の方向性が見えてきます。
不安と期待が入り乱れる転職活動ではありますが、自分の夢や、充実した生活のために、満足いく結果を掴むためにもぜひ、丁寧にまとめてみてください!
転職は良い?悪い?
雇用の流動化が進んだ現代社会において、複数回転職しているから、信頼が無い。という時代も終わりを告げたと言われているそうです。
転職回数が多い私にとっては、ありがたい時代と言えるかもしれません。
しかし、一方では長期に渡り1つの職務をまっとうされ、それ相応のスキルを磨き続けている方々も沢山いらっしゃるのも事実です。
継続年数は、人間のスキル判断において非常に有効的なものでもあるでしょう。
自分がどうなりたいのか。何のための転職なのか。本当にその転職は必要なのか。
様々な観点と長期的ビジョンを持ち、自分らしい働き方、生き方が出来る事が何よりの幸せでもあるのではないか?と考えています。
あなたにとって、素晴らしい職場、働き方が実現する事を祈っています!