寮の栄養士のお仕事大公開!
栄養士といえども、活躍の場は多岐にわたります。
「転職を考えているけど、どんなところが私に合っているんだろう?」と考えている人は、いろんな職場事情を知っておきたいですよね。
そこで今回はちょっとレアな職場、学生寮のお仕事内容をご紹介します。
学生寮のお仕事スケジュール
~どんなところ?~
・中・高校生200人が生活する学生寮
・スポーツの強豪校だったので、指定クラブは別メニュー
・お昼も学生が食べに帰ってくる
~タイムスケジュール~
(早番)
5:30~ 調理
7:20~8:00 朝食
(日勤)
8:00~ 片付け・朝礼・昼食切り込み
9:00~ 調理
12:20~13:00 昼食(この間に調理員も交代で昼食)
13:00~ 片付け・夕食切り込み
14:15~15:00 休憩
(遅番)
15:00~ 調理
17:00~18:00 夕食
(この間に片付け)
19:00~19:30 指定クラブ夕食
~20:00 片付けをして終了
早番のときは14:30で終了、もしくはその後献立作成。日勤は8:00~17:00。
18:00~20:00までのパートさんがいたので、遅番は毎回10:00~19:00というスケジュールでした。
1週間のうち2日は厨房に入っていなかったので、献立作成や発注、事務作業などを行っていました。
どんなスキルが必要?
・物理的な力
とにかく力が大切。
食べ盛りの中高生は量を確保しなくてはならないので、肉は1度に20kg以上、ごはんも3升3合用ジャーを何回転もさせていました。
そのため、調理するにも物を運ぶにも物理的な力が必要なのです。(食器もとても重たかったです…)
・メニュー考案力
また、学生ウケするメニューを考えることも大切でした。
いくら栄養価がすぐれているメニューでも、食べてもらえなかったら意味がありません。
栄養価が高くてもあまり好まれないレバーやひじきなどの食品を、どう調理するか苦労しました。
鶏レバーをから揚げにしたところ学生からは好評でしたが、油がはねるので調理員さんからは大ブーイングでした…。
・成長期やスポーツ栄養に対する知識
とあるスポーツの強豪校だったため、指定クラブは別途メニューを提供していました。
コーチから「1回にごはんを2合以上は食べてほしいけど、1年生はまだ食べられない子も多いから、なるべくごはんが進むメニューにしてほしい」という要望をもらったことも。
それに加えて、スポーツ栄養に基づいたメニューを考案する必要があったので、書籍を読んだり勉強会に参加したりしました。
また、部活のミーティングに赴き、食事の大切さを部員の前で説明したこともあります。
学生と距離を縮めることも大切
時には学生と話をしてみることも大切です。
「このメニューは好評だろう」と思って作っても、反応がイマイチなこともあります。
そんなとき、「今日のメニュー、イマイチだった?」と聞いてみると「あまりごはんのおかずにならない」など、リアルな声を聞けるので同じ食材で料理するときにも役立ちます。
また、全員と話ができるわけではないので、定期的にアンケートを行いました。
学生からリクエストが多かったバイキング給食を行ったときは、とても好評だったのを覚えています。
まとめ
食べ盛りの中高生の胃袋を満たしつつ、満足度の高いメニューで気分も満たさなくてはいけないのは大変でした。
しかし、学生たちから「おいしかったです!」「また食べたい!」という、素直な反応が得られたときは、とてもうれしいものです。
こんな職場もあるんだなと、転職の際にふと思い出してもらえると幸いです。