面接の入退室で失敗しない|椅子・荷物・ドアまで対策
面接では、志望動機や自己PRの内容だけでなく、入室から退室までの振る舞いも大切な評価ポイントになります。
特に、対面による面接での入退室のマナーは、一番最初に見られる上、社会人としての基本姿勢や相手への配慮が表れやすい部分です。
面接官は、応募者がドアをノックする場面、挨拶をする場面、椅子に座る場面、そして退室する最後の瞬間までを見ています。
そのため、面接本番で慌てないためには、あらかじめ「どのタイミングで何をするのか」を流れで覚えておく必要があります。
入退室のマナーは、難しい作法を完璧にこなすことが目的ではありません。
大切なのは、相手に失礼のないよう丁寧に行動しようとする姿勢です。
この記事では、面接の入退室マナーについて、「ノック」「挨拶」「着席」「退室」「カバンやコートの扱い」まで、求職者の方が実践しやすいように順番に解説します。
面接時の緊張が強い方も、事前に流れを確認しておくことで落ち着いて行動できるようになります。
就職・転職活動で面接に不安がある方は、この記事を参考にしながら、ご自身のペースで準備を進めていきましょう。
※本記事では、主に対面での面接における入退室マナーを解説します。
面接の入退室は第一印象と最後の印象を決める
面接の入退室は、応募者の第一印象と最後の印象を左右する大切な場面です。
面接官と会話を始める前であっても、ノックの仕方、挨拶の声、歩き方、姿勢などから、その人の印象は少しずつ形づくられます。
また、面接が終わった後も、退室時の一礼やドアの閉め方によって、最後に残る印象が変わります。
受け答えの内容が良くても、入室や退室が雑に見えると注意が必要です。
面接官から『基本的なビジネスマナーに不安があるのでは』と受け取られる可能性があります。
一方で、入退室の所作が落ち着いていると、面接官に丁寧で誠実な人柄が伝わりやすくなります。

入室の数秒で評価が始まり、退室まで続く
面接は、椅子に座って質問に答え始めてから始まるものではありません。
会社の受付、待機中の態度、面接室への入室、最初の挨拶など、面接官や社員と接する場面はすべて評価に影響することがあります 。
特に面接室に入る瞬間は、応募者の表情や声の大きさ、姿勢が目に入りやすいタイミングです。
そのため、入室時は「きちんと見られている」と意識し、焦らず丁寧に行動しましょう。
面接官は所作から礼儀と配慮を見ている
面接官は、入退室の所作から、応募者が周囲に配慮できる人かどうかを見ています。
たとえば、ドアを静かに閉める、相手の返事を待ってから入室する、促されてから着席するという行動には、相手を尊重する姿勢が表れます。
入室時には表情や視線、挨拶、部屋への入り方、椅子の座り方、手荷物の置き方などが見られるポイントです。
つまり、面接時の入退室のマナーは単なる形式ではなく、働くうえで必要な礼儀や協調性を伝える機会でもあります。
面接の印象は入室時だけでなく、会場への到着時間や受付前の行動からも少しずつ形づくられます。
▶ 面接当日の到着時間に迷う方は、関連記事「面接の到着は何分前が正解?10分前の注意点」も参考にしてみてください。
面接の入室マナーは「ノック→挨拶→着席」の順で覚える
面接の入室マナーは、細かく覚えようとすると難しく感じるかもしれません。
しかし、基本の流れは「ノック→挨拶→着席」の順で整理すると覚えやすくなります。
大切なのは、1つひとつの動きを急がず、面接官の反応を確認しながら進めることです。
入室時に慌ててしまうと、挨拶を忘れたり、ドアを雑に閉めたり、着席のタイミングを間違えたりしやすくなります。
事前に流れをイメージし、自宅で数回練習しておくと、本番でも落ち着いて行動しやすくなります。

ノックは3回が基本で、返事を待ってから動く
面接室の前に着いたら、まずドアを軽く3回ノックします。
ノックは強く叩きすぎず、室内に聞こえる程度の落ち着いた音を意識しましょう。
ノックしたら、中から「どうぞ」や「お入りください」と返事があるまで待ちます。
返事があったら、ドアの外で「失礼いたします」と言ってから入室します。
返事が聞こえない場合は、少し待ってからもう一度ノックし、それでも反応がない場合は、受付や案内担当者の指示に従いましょう。
「失礼いたします」を言うタイミングと声量
「失礼いたします」は、ドアを開ける前に言うのが基本です。
声は大きすぎる必要はありませんが、ドア越しでも面接官にしっかり届く明るさと聞き取りやすさを意識しましょう。
緊張すると声が小さくなりやすいため、普段より少しはっきり話す意識を持つと良いでしょう。
入室後はドアの閉め方とお辞儀で丁寧さを伝える
入室したら、まずドアの方を向いて静かに閉めます。
ドアを閉めた後、面接官の方へ向き直り、姿勢を正して一礼します。
このとき、「本日はよろしくお願いいたします」と一言添えると、より丁寧な印象になります。
ドアは後ろ手で閉めない、音を立てないが基本
ドアを閉めるときに、面接官の方を向いたまま後ろ手で閉めるのは避けましょう。
後ろ手で閉めると雑な印象になりやすく、音も立ちやすくなります。
ドアの方を向き、最後まで手を添えて静かに閉めることで、落ち着いた所作に見えます。
椅子の横で名乗り、促されてから着席する
ドア前で一礼したら、椅子の横まで進み、姿勢を正して立ちます。
なお、先に自分が先に部屋にいて面接官を待っている場合は、基本的には席に座らず立って待つようにしましょう。
「お掛けになってお待ちください」等の指示があったときは、座って待っていても大丈夫です。
椅子が複数あった場合、特に指示がなければ下座(一番入口近く)に座ると良いでしょう。
面接官から名前を尋ねられた場合は、「〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします」と名乗りましょう。
自己紹介や挨拶をした後は、面接官から「どうぞお掛けください」と促されてから着席します。
▶ 何をどのくらい話せばよいか分からない」という方は、関連記事「面接の自己紹介は『短く具体的に』通過率を上げる準備術」で、自己紹介の基本も確認しておきましょう。

姿勢は浅く腰掛け、背筋と視線を整える
椅子には深くもたれかからず、背筋を伸ばして座ります。
背もたれに寄りかかりすぎない程度を意識すると、落ち着いた印象になります。
背筋を伸ばし、あごを軽く引き、視線は面接官の顔周辺に向けると自然です。
目を合わせ続けるのが負担な場合は、無理をする必要はありません。
面接官の顔まわりや資料のあたりに視線を向けながら、話を聞く姿勢を示しましょう。
面接官から名刺を渡された場合は両手で受け取る
面接の開始時に、面接官から名刺を渡されることがあります。
その場合は、立っているときでも座っているときでも、両手で丁寧に受け取り、「頂戴いたします」と一言添えると自然です。
受け取った名刺はすぐにカバンへしまわず、名前や役職を軽く確認してから、自分から見て机の左上または邪魔にならない位置に置きます。
複数の面接官から名刺を受け取った場合は、座っている順番に合わせて並べておくと、面接中に名前を確認しやすくなります。
面接は商談ではないため、応募者側から無理に名刺を差し出す必要はありません。
特に在職中の方は、現在の勤務先の名刺を転職活動の面接で渡すことは避けましょう。
名刺を受け取った後は、名刺の上にメモを書いたり、手でいじったりせず、面接が終わるまで丁寧に扱いましょう。
退室時には、忘れずに名刺入れやクリアファイルなどにしまってから持ち帰ります。
名刺の扱いも、面接の入退室と同じく、相手への敬意や基本的なビジネスマナーが伝わる場面です。
面接の退室マナーは「座ったまま→立って一礼→ドア前で一礼」
面接の退室マナーは、面接が終わった安心感から気が緩みやすい場面です。
しかし、面接官にとっては退室までが選考の一部です。
最後の挨拶や一礼、ドアの閉め方が丁寧であれば、面接全体の印象を良い形で締めくくることができます。
反対に、面接が終わった途端に表情が崩れたり、急いで荷物をまとめたり、無言で退室したりすると、入社意欲や礼儀に不安を持たれる可能性があります。
退室時は、「座ったまま感謝を伝える→立って一礼する→ドア前で一礼する」という流れで覚えておきましょう。

面接終了の合図があったら座ったまま感謝を伝える
面接官から「本日の面接は以上です」など終了の合図があったら、まず座ったまま感謝を伝えます。
「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました」と、落ち着いて伝えましょう。
この時点で慌てて立ち上がる必要はありません。
座ったまま一礼し、面接官の様子を見ながら次の動作に移ると自然です。
立ち上がる位置とお辞儀の角度で誠意が伝わる
感謝を伝えたら、椅子の横に立ち、改めて一礼します。
椅子を大きく引きずったり、荷物を急いで持ち上げたりすると慌ただしく見えるため、動作はゆっくり行いましょう。
お辞儀は深々としすぎる必要はありませんが、感謝の気持ちが伝わるよう、背筋を伸ばして丁寧に行います。
面接の退室時はドア前で『失礼いたします』と伝える
椅子の横で一礼したら、ドアの前まで進みます。
ドアの前で面接官の方へ向き直り、「失礼いたします」と伝えてから一礼します。
その後、ドアを静かに開けて退室し、外に出たら音を立てないように閉めます。
建物を出るまでは、スマートフォンをすぐに見たり、大きな声で話したりしないよう注意しましょう。
面接官以外の社員とすれ違うこともあるため、最後まで面接中という意識を持って臨みます。
▶ 入退室の流れを確認できたら、次は面接で聞かれやすい質問への準備も進めておくと安心です。
障害者雇用の面接で確認されやすい内容や配慮事項の伝え方は、関連記事「障害者雇用の面接で確認・配慮すべきポイントと質問例」で詳しく解説しています。
面接の入退室で差が出る持ち物の扱い|カバン・コート・傘の基本
面接では、話し方や服装だけでなく、カバン・コート・傘などの持ち物の扱いも印象に関わります。
持ち物の置き方が乱れていると、どれだけ丁寧に話していても、落ち着きがない印象や準備不足の印象につながることがあります。
反対に、荷物を整えて扱える人は、周囲への配慮や清潔感が伝わりやすくなります。
特に雨の日や冬場の面接では、傘やコートの扱いに迷いやすいため、事前に基本を確認しておきましょう。

荷物は椅子の横に立てて置き、通路を塞がない
カバンは、面接官から置き場所を指定された場合は、その指示に従います。
特に指定がない場合は、椅子の横に立てて置くのが基本です。
通路や面接官の動線を塞がない位置に置き、倒れにくいように整えましょう。
床に置いても自立するビジネスバッグを選んでおくと、面接時に慌てずに済みます。
カバンを机の上に置いたり、椅子の背もたれに掛けたりするのは避けた方が無難です。
コートは入室前に脱ぎ、畳んで乱れないように持つ
コートは、会社の建物に入る前、または受付前に脱いでおくのが基本です。
面接室に入ってから脱ぐと、動作が大きくなり、慌ただしい印象になりやすいため注意しましょう。
ただし商業施設内の企業など、建物の入口で脱ぐのが難しいケースもあります。
その場合は受付や入室前に脱いでおきましょう。
脱いだコートは裏地を外側にして軽く畳み、腕に掛けるか、カバンの上に置きます。
傘は水を切って袋に入れ、濡れたまま持ち込まない
雨の日の面接では、傘の扱いにも注意が必要です。
濡れた傘をそのまま面接室に持ち込むと、床や周囲を濡らしてしまう可能性があります。
会社の入口に傘立てや傘袋がある場合は、それを利用しましょう。
傘袋がない場合に備えて、折りたたみ傘用の吸水ケースやビニール袋を用意しておくと安心です。
持ち物の扱いは小さなことに見えますが、面接官には周囲に配慮できる人かどうかを伝える要素になります。
まとめ
面接の入退室マナーは、求職者の印象を大きく左右する大切なポイントです。
「マナー」と聞くと、細かい作法を完璧に覚えなければならないと感じる方もいるかもしれません。
しかし、本当に大切なのは、相手に対して丁寧に接しようとする姿勢です。
入室時は、ノックをして返事を待つ、挨拶をしてから入る、ドアを静かに閉める、促されてから着席するという流れを意識しましょう。
退室時は、座ったまま感謝を伝える、立って一礼する、ドア前で再度挨拶して静かに退室することが基本です。
また、カバン・コート・傘などの持ち物の扱い方も、面接官に与える印象に関わります。
置き方や扱い方を事前に確認しておくことで、当日の不安を減らし、面接に集中できるようになります。
ほかにも、障害のある方は、特性や緊張のしやすさによって、入退室の動作に不安を感じる方もいるかもしれません。
その場合は、事前に流れを書き出して確認したり、家族と練習したりすることで、当日の負担を減らしやすくなります。
面接のマナーに不安がある場合は、1人で抱え込まず、就職・転職支援の専門家に相談することもできます。
面接の入退室や受け答えに不安がある方は、事前に相談しながら準備を進めることで、安心して選考に臨めます。
スグJOBでは、障害のある方の就職・転職活動をサポートしており、応募書類の準備や面接対策、企業とのやり取りについても相談できます。
自分に合った働き方を見つけたい方は、スグJOBを活用しながら、無理のないペースで就職活動を進めてみてください。
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この記事の執筆者
2012年スクエアプランニング株式会社を設立。2016年より障害者パソコン訓練を愛知県の委託を受けて開始。人材ビジネス20年以上の経験をもとに様々な障害をお持ちの訓練生に対して社会進出、社会復帰のお手伝いをさせて頂いております。 今後もより多くの方に安心や自信を持って頂くことを念頭に、様々な情報発信をしていきたいと考えています。




