障害者雇用における解雇の実態と予防対策

障害者雇用における解雇の実態と予防対策
「障害を理由にクビになったのかもしれない……。」
「最近、体調のことで何度も注意されているけど、もしかしてこれって解雇の前ぶれ?」
そんな不安を抱えていませんか?
障害がある方にとって、仕事を続けることは決して簡単なことではありません。
働く環境や人間関係、体調の波、そして職場からの理解不足など——悩みやストレスが積み重なるのは当然のことです。
ですが、会社が従業員を解雇するには、法律で定められたルールや要件があり、「なんとなく」や「感情的な判断」で解雇されることは許されていません。
もし、「辞めさせられるかも」と感じているなら、まずは今の自分の状況が、どこに当てはまるのかを整理してみましょう。
この記事では、障害者雇用における解雇の実態とその背景、そして具体的な予防策や対処法について解説していきます。
人生の節目で「立ち止まること」は、決して後ろ向きではありません。
むしろ、それは「自分らしく働くために、一歩踏み出すタイミング」かもしれません。
このコラムを通して、少しでもあなたの心が軽くなり、「次のステップに進む勇気」が持てるようになればうれしいです。
障害者の解雇の現状
障害者雇用が年々進んでいるとはいえ、「突然クビを言い渡された」「やむを得ず辞めることになった」という声もたびたび聞かれます。
まずは、実際にどれくらいの方が解雇されているのか、どんな理由で退職に至っているのかを、具体的なデータをもとに見ていきましょう。
障害者雇用の解雇件数(クビ・辞めさせられた人)は、年間約2,400件
厚生労働省のデータ「ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況などの 取りまとめ」(令和5年度)によると、障害者雇用における解雇件数は年間で約2,400件にもなります。
これは、企業が法定雇用率(民間企業であれば2024年時点で2.5%)を達成するために障害者を採用していても、実際の職場環境や業務との「ミスマッチ」があることを意味しています。
とくに、精神障害や発達障害を持つ方の場合、以下のような課題に直面しやすい傾向があります。
- 周囲とのコミュニケーションが取りづらい
- 体調の波があり、出勤が不安定になることがある
- 仕事内容が抽象的で、指示の理解が難しいことがある
こうした要因が積み重なると、企業との間に溝ができてしまい、「解雇」や「退職勧奨」につながってしまうケースもあります。
クビや辞めさせられる原因の9割は、業績不振【障害者雇用の場合】
障害者雇用で「解雇」となる背景には、さまざまな理由があります。
その中でも特に多いのが、業績不振を理由としたものです。
前述の厚労省のデータを見ても、令和5年度のデータでは解雇理由の約96%が「事業不振」「事業縮小尾」など、企業のパフォーマンスに関することだといわれています。
つまり、クビになった障害者のかたが悪い場合は少ないのです。
障害別の退職理由と解雇者数
障害の種類によっても、退職や解雇に至る理由は異なります。
それぞれの特性を理解することで、今後の働き方や職場選びのヒントになるかもしれません。
障害種別 | 主な退職・解雇理由 |
精神障害 | 出勤率の低下(体調の波)、職場の人間関係によるストレス |
発達障害 | 指示のあいまいさに対応できず混乱、職場ルールの理解が難しい |
身体障害 | 通院との両立が難しい、職場の設備や通勤環境が整っていない |
知的障害 | 業務内容の理解に時間がかかる、周囲からの支援が不足しフォローできないことがある |
このように、それぞれの障害によって直面する課題は異なります。
そして、これらは「働きたい」という気持ちを持っている方にとって、乗り越えるべき大きな壁でもあります。
ですが、裏を返せば——その壁を一緒に乗り越えてくれる職場を見つけることができれば、長く安心して働き続けることも可能なのです。
障害者雇用でクビ・辞めさせられる理由
障害がある方が職場を離れるとき、そこには表面的な理由だけではない背景があることも多くあります。
「本当はもっと働きたかった」「もう少し理解があれば続けられたかもしれない」と思いながら辞めざるを得なかった方も少なくないのではないでしょうか。
ここでは、障害者雇用において企業が「継続が難しい」と判断する代表的な4つの理由について、それぞれ解説していきます。
あなた自身やご家族の状況と重ねながら、ひとつずつ見ていってくださいね。
体調悪化による出勤率低下
障害や病気の特性によっては、日によって体調に大きな波があるという方もいらっしゃいます。
とくに精神障害や発達障害、内部障害などを抱えている場合、突発的な不調で出勤が難しくなることも多いです。
でも、そのことを十分に理解していない職場では、こうした状況が続くと次のような見方をされてしまうことがあります。
- 勤務の安定性に欠ける
- 戦力としてカウントしづらい
- チームへの影響が大きい
結果として、「継続勤務が困難」と判断され、契約の更新を断られるケースや、退職を勧められることも。
体調不良は、誰のせいでもありません。
しかし、出勤率の低下が続くと「職場に居づらくなる」と感じる方も多いのが現実です。
だからこそ、無理をしすぎず、体調との付き合い方を整理することがとても大切です。
仕事や人間関係への配慮が限度を超えている
「できれば静かな場所で働きたい」「慣れている単純作業だけにしてほしい」——これは、障害の特性に応じた当然の希望です。
ですが、職場によっては、すべての要望に対応するのが難しい場合もあります。
以下のような状況になると、企業側から「対応が困難」と判断されてしまうことがあります。
- 配慮内容が業務の妨げになる
- 他の社員に過度な負担がかかる
- 組織全体のバランスが保てなくなる
もちろん、企業には「合理的配慮」を行う義務があります。
しかし、「どこまでが配慮なのか」という線引きが曖昧なことも多いのが現実です。
大切なのは、一方的に要望を伝えるのではなく、相手と相談しながらすり合わせる姿勢です。
配慮が理由で退職につながってしまうのは、とても悲しいことです。
だからこそ、職場との対話を大切にすることが、長く働き続けるための鍵になります。
業務上のルールを守る意思がない
企業で働く以上、一定のルールやマナーを守ることは基本とされています。
障害のある方でも、それは例外ではありません。
ただし、ここで注意が必要なのは、「できないこと」と「守ろうとしないこと」は違うという点です。
たとえば次のような行動が、問題とされるケースが見られます。
- 就業時間を守らない
- 指示を何度も無視する
- 報連相(報告・連絡・相談)をしない
これらが「特性によるもの」と説明されても、企業側が「改善の意思が見えない」と感じると、注意指導や最終的な解雇につながることもあります。
もちろん、ルール違反がすべて本人の責任とは限りません。
伝え方やサポートの方法に問題がある場合もあるため、そこは確認が必要です。
もし「注意された内容に納得がいかない」「自分の特性を理解してもらえていない」と感じたら、支援機関に相談するのもひとつの方法です。
コミュニケーションが著しく取れない
多くの職場では、チームワークや連携が必要とされる場面が多いです。
その中で、「会話が噛み合わない」「指示が通じない」といったことが続くと、周囲との信頼関係が築きにくくなることもあります。
とくに発達障害や精神障害をお持ちの方は、以下のような課題を抱えることも。
- 相手の表情や言葉の裏を読み取るのが苦手
- 会話のテンポが合わない
- 指示の意味を正しく理解できない
こうした特性は「努力で改善できる」ものではありません。
でも、理解のない職場では「協調性がない」「社会性に欠ける」と誤解されてしまい、最悪の場合は孤立や退職勧奨へと発展することもあります。
だからこそ、「どう伝えれば伝わりやすいか」「どんなサポートが必要か」を、あらかじめ整理しておくことが大切です。
伝え方を工夫すれば、誤解が減り、職場での関係性が少しずつ改善される可能性も広がります。
解雇される際の注意点
障害がある方が職場で「解雇されるかもしれない」と不安を感じたとき、まず知っておいていただきたいことがあります。
それは、企業が従業員を解雇するには、法律で定められた明確なルールがあるということです。
つまり、会社が一方的な判断で「もう来なくていいです」と伝えるだけでは、正当な解雇にはなりません。
ここでは、解雇が有効とされる条件や、法律で禁止されている不当な解雇の事例、そして解雇される前に確認しておきたいポイントについてお伝えしていきます。
解雇が有効になる要件
解雇にはいくつか種類がありますが、それぞれに「有効とされる要件(=認められるための条件)」が設けられています。
企業がこれらの条件を満たしていなければ、解雇は無効と判断される可能性もあるのです。
それぞれの解雇について、確認してみましょう。
普通解雇の要件
「普通解雇」とは、懲戒などの重大な違反行為がない場合でも、就労の継続が難しいと会社が判断したときに行われる解雇のことです。
ただし、企業側が一方的に判断するだけでは認められません。
法律上は、客観的に見て合理的とされる理由が必要です。
- 業務能力の著しい欠如
何度も研修や指導を受けても業務が習得できない、重大なミスを繰り返すなど、職務遂行能力が極端に不足している場合に該当します。 - 長期にわたる体調不良による就労困難
たとえば、1年以上出勤ができず、今後の復帰の見通しも立たない場合などは、企業が業務継続を困難と判断する理由になります。 - 度重なる規則違反
無断欠勤や遅刻を繰り返す、報告・連絡・相談を怠るなど、会社のルールを守る姿勢が見られない場合にも該当する可能性があります。 - 協調性の欠如により業務に支障が出ている
チームで働く上で最低限のコミュニケーションが取れず、職場全体に混乱を招くようなケースでは、企業が業務の遂行に支障をきたすと判断する場合があります。 - 連絡が取れず行方不明となっている
無断で長期間出勤せず、会社との連絡もつかない状態が続く場合は、業務放棄とみなされる可能性があります。 - 人員整理の一環としての普通解雇
企業の構造改革や業績悪化などにより、配置転換や他業務への転用ができず、人員を減らさざるを得ない場合に、普通解雇として整理されることもあります。
※ただし、この場合は「整理解雇」に近い性質があるため、後述する4要件が求められることもあります。
これらはすべて「客観的な証拠」が必要です。
一度や二度の失敗で解雇されることは、基本的には認められません。
懲戒解雇の要件
懲戒解雇とは、重大な規則違反を理由に解雇されることを指します。
こちらは、通常の解雇よりもはるかに重い処分であり、以下のような場合に限られます。
- 故意による重大な業務妨害
例:会社の機密情報を第三者に漏洩した、会社の設備を意図的に壊した、など。 - 虚偽報告や重大なルール違反
例:タイムカードの不正記録、経費の不正利用など。
なお、懲戒解雇を行うには、就業規則でその行為が「懲戒対象」と明記されていることが前提となります。
また、本人に弁明の機会を与えずに解雇することも、法的に問題となる可能性があります。
整理解雇の要件
会社の業績が悪化した場合など、「人員削減」を目的として行われるのが整理解雇です。
こちらも、次の4つの要件をすべて満たす必要があります。
整理解雇の4要件 | 内容の説明 |
① 人員削減の必要性 | 経営状況が悪化し、どうしても人を減らさなければならない状態 |
② 解雇回避努力義務 | 他の手段(配置転換・一時帰休など)を尽くしたかどうか |
③ 人選の合理性 | 誰を対象にするかに納得できる理由があるか(障害の有無だけで判断していないか) |
④ 手続きの妥当性 | 本人に説明したか、話し合いの機会があったかなど |
この中のひとつでも欠けていれば、違法な整理解雇と判断されることもあります。
解雇の禁止事項
法律では、「これを理由に解雇してはいけません」という明確な禁止事項が定められています。
障害がある方にとって、とくに知っておいていただきたいポイントです。
障害者に対する差別の禁止
障害を理由にして解雇することは、障害者雇用促進法ではっきりと禁止されています。
「障害があるからうちには無理」「体調が不安定だからやめてほしい」などの発言は、法的に不当な扱いとされます。
合理的配慮の相談を理由とした解雇の禁止
「静かな場所で働きたい」「電話対応は難しい」など、障害特性に応じた合理的な配慮の要望を伝えたことを理由に解雇することは法律違反です。
これは、厚労省の指針でも明確に禁止されている行為です。
もし「そんなの無理です、辞めてください」と言われたら、それは不当な対応である可能性が高いということを、ぜひ覚えておいてください。
虐待の通報・届出を理由とした解雇の禁止
職場でのハラスメントや不適切な対応を上司や社外に通報したことが原因で解雇されることも、法律で禁止されています。
「通報したせいで居づらくなった」「それ以降、仕事を外された」というケースでは、労働問題として法的な相談ができることもあります。
解雇前に確認すべきこと
いざ「解雇されるかも」と思ったとき、あきらめる前にまずは次の3点を確認してみてください。
これらがきちんと行われていない場合、解雇そのものに問題がある可能性もあります。
合理的な配慮が行われていたか
- 仕事内容は障害特性に合っていたか
- 通院や体調に配慮した勤務体制になっていたか
- 環境調整(静かな席への配置など)がされていたか
合理的配慮を行わないままの解雇は、無効とされる可能性があります。
適切な注意・指導がされていたか
- 注意を受ける前に、改善のための声かけや支援があったか
- 書面での注意や指導記録が残っていたか
- 十分な説明や話し合いの機会が与えられていたか
「いきなり解雇」ではなく、段階的な指導がされているかが大切です。
配置転換の検討がされていたか
- 他の部署での業務に変更する提案があったか
- 仕事の内容や働き方の見直しが検討されたか
企業側があらゆる方法を尽くしていないまま解雇に踏み切っている場合、それは「解雇回避努力義務」を果たしていないと判断されることがあります。
障害者雇用でクビ・辞めさせられないための対処方法
この記事を読んでいる方も、職場で何かあったときに「もしかして、このままクビになってしまうのでは……」と不安になったことがあるかもしれません。
ここでは、実際に職場で問題が起きる前に取っておきたい対処法を4つに分けてご紹介します。
どれも、自分らしく働くための第一歩となる大切な方法です。
積極的に配慮点をすり合わせる
あなたが安心して働けるためには、「どんな配慮があれば力を発揮できるのか」を職場とすり合わせておくことが大切です。
とくに、以下のような点については、あらかじめ丁寧に話し合っておくとよいでしょう。
- 体調の波やストレスによる変動について
- 苦手な業務や困りごと(例:電話応対が苦手、音に敏感など)
- 希望する配慮内容(例:静かな作業スペース、時間にゆとりのある指示)
もし口頭で伝えるのが難しい場合は、診断書や主治医の意見書、就労支援計画書などを活用して、「客観的な情報」として伝えるのも一つの方法です。
また、配慮の要望を伝えるときには、以下のように「代替案」を一緒に提示することで、職場との信頼関係が築きやすくなります。
例:
「電話対応は難しいのですが、代わりにメールでの対応は得意です」
「急な体調変化があるかもしれませんが、事前に上司に伝えるようにします」
一方的なお願いではなく、「一緒に働くための工夫」として伝えることがポイントです。
体調悪化時のサインや対処方法を整理する
障害や病気のある方は、ある日突然、体調が崩れてしまうということもありますよね。
でも、そんなときこそ「自分の取扱説明書」をつくっておくと、職場に理解してもらいやすくなります。
たとえば、以下のようなことをあらかじめ整理しておくとよいでしょう。
- 体調が悪くなる前に出るサイン(例:頭痛、集中力の低下、眠れない日が続く など)
- 不調時に有効な対処法(例:休憩を取る、静かな場所に移動する、相談窓口に連絡する など)
- 体調が戻るまでに必要な時間や配慮内容
これらを紙に書いておく、または職場に共有するだけで、「いきなり欠勤してしまうリスク」や「職場の誤解」を減らすことができます。
職場側としても、前もって情報があれば「どこまで対応できるか」を検討しやすくなります。
「できること」「できないこと」を明確にする
自分のスキルや得意・不得意を明確にしておくことも、とても大切です。
なぜなら、職場にとって「どこまで任せられるか」「どのようにサポートすれば力を発揮できるか」を知るうえで、あなた自身の理解と発信が重要なカギとなるからです。
以下のような視点で「スキルの棚卸し」をしてみましょう。
項目 | 自己チェックの例 |
得意な作業 | データ入力が得意、人と話すのが好き、単純作業に集中できる など |
苦手な業務 | 電話対応、複数業務の同時進行、人混みでの移動 など |
働くうえでの希望 | 座って作業したい、ルーティン業務が多い環境が望ましい、静かな環境が良い など |
発信しやすい方法 | メールでの連絡がしやすい、メモを書いて渡してもらえると理解しやすい など |
こうした情報をまとめておくと、配属先や業務内容の調整にも役立ち、評価とのミスマッチを防ぐことにもつながります。
支援機関を活用する
職場だけで問題を抱え込むのではなく、第三者に相談することも重要な対処方法のひとつです。
とくに、以下のような支援機関は、障害者雇用の知識や経験が豊富で、さまざまなサポートを受けることができます。
支援機関名 | 主なサポート内容 |
ハローワーク障害者担当窓口 | 障害特性に合った求人紹介、職場定着支援、企業との調整など |
就労移行支援事業所 | 働くための準備訓練、ビジネスマナー指導、職場見学や実習のサポート |
障害者就業・生活支援センター | 生活面と就労面の両方を支援、定着後のフォローや相談対応、企業との連携支援など |
支援機関を活用することで、「一人では難しいこと」も一緒に解決できる可能性が高まります。
また、企業との間に入ってくれることで、直接伝えにくいことも客観的に伝えてもらえるというメリットもあります。
まとめ:あなたらしく働くために、今できることから少しずつ
職場での不安やトラブルを完全にゼロにするのは難しいかもしれません。
でも、自分の特性や希望を正しく伝え、支援を受けながら働くことで、安定して長く働き続けることは十分に可能です。
無理せず、でも諦めずに。
「ここでなら、自分らしく働けそう」そう思える場所に出会えるよう、今からできる準備を少しずつ進めていきましょう。
次の章では、あなたに合った企業と出会うための「職場選びの視点」について詳しくご紹介していきます。
ミスマッチのない企業に就職することの重要性
「自分に合った仕事が本当にあるのかな……」
そんな不安を感じている方へ、お伝えしたいことがあります。
それは、就職や転職で最も大切なのは「自分に合った職場選び」だということです。
企業側が「障害者雇用枠だから」と採用していても、働く環境や業務内容、求められるスキルが合わないと、長く続けるのはとても難しいものです。
一方で、あなたの特性や体調、希望に寄り添ってくれる企業と出会えれば、無理なく、安心して仕事を続けることができます。
それだけに、「ミスマッチを避けること」は非常に重要です。
- 長く働き続けやすくなる
→ 無理なく働ける環境なら、体調の波も乗り越えやすくなります。 - 職場での安心感・信頼感が高まる
→ 「自分のことを理解してくれている」という安心感が、やる気にもつながります。 - スキルを活かせる仕事ができる
→ 苦手なことよりも「得意」を活かせる環境の方が、仕事の成果も出やすくなります。
では、具体的に「自分に合った企業」とは、どんな職場なのでしょうか?
以下のような視点で企業や求人を探してみると、あなたにマッチする会社が見つかりやすくなります。
チェックポイント | 内容例・見るべきポイント |
① 障害への理解があるか | ・特例子会社として設立されている企業
・合理的配慮に関する実績や体制があるか |
② サポート体制が整っているか | ・ジョブコーチや定着支援員が在籍
・定期的な面談や体調確認の機会がある |
③ 勤務条件に柔軟性があるか | ・時短勤務やフレックス勤務に対応している
・通院・休養の理解がある |
④ 業務内容が自分に合っているか | ・希望職種と仕事内容がマッチしている
・苦手な業務が少ない |
これらを意識して企業を選ぶことで、就職後の「こんなはずじゃなかった……」を防ぐことができます。
「自分で企業を選ぶのは不安」「どう見極めればいいのかわからない」と思うかもしれませんが、そんなときは、専門機関のサポートを利用するのがおすすめです。
- 特例子会社
→ 障害者が働くことを前提に作られた企業で、業務や環境に特別な配慮がされています。
安心して働きやすい職場として人気があります。 - 障害者雇用専門エージェント
→ 求職者の特性や希望を聞き取り、適切な企業を紹介してくれるサービスです。
面接練習や応募書類の添削などもサポートしてくれる場合があります。 - 就労移行支援事業所
→ 働くための準備から職場探し、定着支援までを一貫してサポートしてくれます。
体調の波がある方や、ブランクのある方にもおすすめです。
「この職場では難しいかも」と思った場所にしがみつく必要はありません。
たとえ過去に失敗した経験があっても、それは「合っていなかっただけ」かもしれません。
無理をして働き続けるよりも、「ここなら大丈夫」と思える職場に出会うことの方が、ずっと大切で、あなたの人生を豊かにしてくれるはずです。
まとめ
「クビになったのは、自分のせいかもしれない……」
そんなふうに、つい自分を責めてしまっていませんか?
でも、どうか思い出してください。
障害がある方の雇用には、法律で定められた守られるべき権利があります。
そして、解雇には必ず「正当な理由」と「適切な手続き」が必要です。
もし今、「辞めさせられた」「続けられなかった」と感じているなら、それが本当に正当な対応だったのか、一度立ち止まって見つめ直してみてください。
解雇の背景には、環境や配慮の不足、職場との相性など、あなたの力とは関係のない事情が潜んでいることも多いのです。
ひとりで抱え込まずに、次のような支援先を頼ってみましょう。
- ハローワークの障害者担当窓口
- 障害者就業・生活支援センター
- 就労移行支援事業所
- 障害者雇用専門の転職サイト など
専門家や支援機関は、あなたの悩みや状況に寄り添いながら、今できること・これからできることを一緒に考えてくれます。
そしてもうひとつ、お伝えしたい大切なことがあります。
それは、どんな状況にあっても——
「自分に合った職場で働く」という選択肢は、いつでもあなたの手の中にあるということです。
過去にどんなことがあっても、未来の選択は変えられます。
今までの経験は、きっと次の職場で活かせる「強み」になります。
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焦らず、希望を忘れずに。
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この記事の執筆者
2012年スクエアプランニング株式会社を設立。2016年より障害者パソコン訓練を愛知県の委託を受けて開始。人材ビジネス20年以上の経験をもとに様々な障害をお持ちの訓練生に対して社会進出、社会復帰のお手伝いをさせて頂いております。 今後もより多くの方に安心や自信を持って頂くことを念頭に、様々な情報発信をしていきたいと考えています。